公益財団法人 交通遺児育英会

  • インスタ|公益財団法人 交通遺児育英会
  • フェイスブック|公益財団法人 交通遺児育英会
  • X|公益財団法人 交通遺児育英会
VOICE

高校奨学生の声

周囲への恩返し「目指すは一番」 都大路を駆ける

佐賀県 2年 山口 綾

私が通う高校は陸上競技の強豪だ。その学校を選んだ理由は、母をはじめ支えてくれている人たちに恩返しをするためだ。

私は小2のころ、父を亡くした。以来、女手ひとつで育ててくれた母に恩返しがしたいと思った時、私にできるのは走ることだった。そして今の学校へ進学を決めたが、大変なことばかりだった。

実家から部活の朝練に通うことは難しいため、私は下宿をしている。しかし下宿生活は簡単ではなかった。生活スタイルも何もかもが違って、なかなか慣れることができず、一時期、実家から通学していたことがある。

その時、母は仕事前に私を高校まで送り、仕事が終わったら学校まで迎えに来てくれた。往復1時間40分の道のりは、毎日働く母にとって相当きつかったと思う。それでも私が落ち着くまで、母は送迎をしてくれた。

また、私は自分のケア不足もあり、ケガが多い。その都度、母は病院やはり治療に連れて行ってくれ、練習靴も買ってくれる。

さらに私には姉と兄がいる。姉は進学のため県外にいる。だが母が送迎できない時は姉が帰省し、私の送迎をしてくれる。それだけではなく、私が悩んだ時は必ず話を聞いてアドバイスをしてくれる。兄は下宿生活に疲れて帰宅した私の身の回りのことを手伝ってくれたり、自主練に自転車で付いてくれたりする。

こうやって私を支えてくれる人のためにも強くなりたい。目標は都大路(=全国高校駅伝競走大会)を走ることだ。そのために常に向上心を持ち、練習を続けたい。私は家族が自慢できる存在になりたい。私が好きな言葉は「Aim for No.1」。目指すは一番。人として、選手として一番でありたいと思う。

公益財団法人 交通遺児育英会no
トップページに戻る